不倫と浮気の違いは?法律的な解釈をチェックしよう

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恋人や配偶者以外の異性に恋愛感情を持ったり、肉体関係を結んだりすることを、「不倫」または「浮気」と言いますよね。

しかし、この「不倫」と「浮気」はまったく同じものではありません。不倫と浮気はどのような点が異なるのでしょうか?

不倫と浮気、どう違うの?

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同じような状況を指して使われることが多い、「不倫」や「浮気」という言葉。

どちらもパートナーがいるにもかかわらず、他の異性と恋愛関係に発展している状態を指します。不倫と浮気の違いについて、見ていきましょう。

不倫と浮気の違いは?

不倫と浮気は、「決まったパートナー以外の人を好きになる」という点では同じですが、「既婚者かどうか」「肉体関係があるか」という点において区別できます。

不倫は「結婚している人が配偶者以外の異性と肉体関係を結ぶこと」を指し、法律的には「不貞行為」と呼ばれる不法行為にあたります。

 
一方で浮気は、「未婚・既婚を問わず、恋人や配偶者以外の異性に恋愛感情を抱いたり、恋愛関係を持ったりすること」を意味します。

既婚者が配偶者以外の異性とデートやキスをしていても、肉体関係を持っていないのであれば、不倫とは言えません。

「不貞行為」ってなに?

不倫は、法律的には「不貞行為」に該当します。

不貞行為とは、「既婚者が配偶者以外の異性と肉体関係を結ぶこと」で、以下のようなパターンが考えられます。

  1. 配偶者を持つ人が、パートナー以外と肉体関係を持つ
  2. 独身の人が、配偶者を持つ人と肉体関係を持つ
  3. 配偶者を持つ人同士が肉体関係を持つ

3つ目の例は、いわゆる「W不倫」と呼ばれるものですね。

いずれのパターンでも、当事者に既婚者が含まれており、肉体関係を持っているということがポイントです。

 

不倫・浮気についての法律

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法律的には「不貞行為」と呼ばれる不倫ですが、具体的にはどのような位置づけになっているのでしょうか?

不倫や浮気をしたときのペナルティについても見ていきましょう。

浮気・不倫は「民法」に違反する行為

不倫をした場合、民法770条で記載されている「不貞行為」に該当する可能性があります。

結婚すると、夫婦は互いに配偶者以外の異性と肉体関係を持ってはいけないとする「貞操義務」が課されます。

 
裏を返せば、夫婦は互いに配偶者に対して貞操義務を守ってもらう権利があるのです。

つまり不倫は、「配偶者の権利を侵害する行為」ということになります。

 
法律的に認められている他の人の権利を侵害した場合、民法709条の「不法行為」、つまり法律違反に当たる可能性があるのです。

浮気・不倫に罰則はあるの?

不貞行為は刑事罰の対象ではないため、不倫をしても、罰金や禁錮、懲役などといった刑罰・処罰を課せられることはありません。

しかし不倫は、配偶者の「結婚相手に対して貞操義務を守ることを求める権利」を侵害する「違法行為」です。

 
民法709条の不法行為に該当するため、不倫をされた人は不倫をした人に対し、損害賠償請求をすることができます。

不倫をした人に相応の慰謝料を請求できるというわけです。

 
不倫をした既婚者はもちろん、既婚者と知っていながら関係を持った不倫相手に対しても慰謝料を請求することができます。

また民法770条では、相手の合意を得ずに離婚することができる「法定離婚」の理由として、「配偶者に不貞な行為があったとき」定めています。

 
つまり不倫された人は、不倫した人の合意を得ずに離婚を言い渡すことができるのです。

MEMO
不倫した人は有責配偶者となるので、離婚を申し立てることもできませんし、離婚を請求されれば拒否することはできません。

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不倫・浮気と慰謝料について

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不倫は民法に違反する不法行為ですので、不倫をされた人は不倫をした人とその相手に慰謝料を請求することができます。

しかし、場合によっては慰謝料を請求することができないケースもあります。

 
不倫された時の慰謝料は、どのような場合に請求することができるのでしょうか。

慰謝料の相場や慰謝料請求の時効についても確認していきましょう。

慰謝料が請求できる場合とできない場合

配偶者が他の異性と肉体関係を持っており、次の2つの条件に当てはまる場合は、基本的に配偶者と不倫相手の両方に慰謝料を請求することができます。

  1. 配偶者の不貞行為によって権利の侵害を受けた
  2. 不倫相手に故意や過失がある

たとえば、不倫相手がパートナーを既婚者と知っていながら肉体関係を持ち、良好だった夫婦仲や子供との関係が壊れてしまったという場合には、不倫をした配偶者にも不倫相手にも慰謝料を請求することができます。

しかし、不倫相手がパートナーを既婚者と知らずに関係を持っていた場合は、不倫相手に故意や過失があるとはみなされず、慰謝料を請求することができない可能性が高いです。

 
また、長期間の別居など、夫婦関係が破綻していたとみなされる場合は、不倫をした配偶者にも不倫相手にも慰謝料を請求することができないケースがあります。

また、配偶者から十分な慰謝料をもらっている場合、不倫相手に慰謝料を請求することができないことがあるので注意しましょう。

慰謝料の相場はどれくらい?

不倫が発覚したときに支払われる慰謝料の金額は、「離婚するかどうか」によって大きく異なってきます。

不倫が原因で別居や離婚をすることになった場合は100万円~300万円程度、別居や離婚をしなかった場合は数十万円~100万円程度が相場とされています。

 
また不倫の期間が長かったり、不倫相手のために配偶者が多額の金銭を費やしていた場合には、慰謝料の増額が見込める場合もあります。

慰謝料請求には時効がある?

不倫の慰謝料請求には、不倫・浮気を知った時点から3年間という時効があります。

しかし、不倫相手の名前や住所がわからなければ、慰謝料の請求もできませんよね。

 
不倫相手が特定できない段階では、時効のカウントは開始されませんので安心してください。

相手の身元が分かった時点で時効のカウントがスタートし、慰謝料を請求することができます。

 
また時効が過ぎたからといって、慰謝料請求の訴えを起こすことができない訳ではありません。

配偶者や不倫相手に慰謝料を支払う意志があれば、慰謝料を受け取ることができます。

この記事のまとめ

  • 不倫も浮気も、「パートナー以外と恋愛関係を結んでいる」状態
  • 不倫は「当事者に既婚者がいる」「肉体関係を持っている」状況を指す
  • 不倫は法律的には「不貞行為」と呼ばれ、民法上の不法行為に当たる
  • 不倫をされた人は、配偶者や不倫相手に慰謝料を請求したり、配偶者に離婚を請求できる
  • 不倫をされたときの状況によっては、慰謝料を請求できないこともある